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超音波工業とは?超音波ワイヤボンダの国内トップメーカー!強みと特徴、歴史を紹介

皆さん、日本解体新書へようこそ!

今回は「日本半導体製造装置協会 会員企業」の紹介シリーズです!

※日本半導体製造装置協会とは、半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽光発電(PV)製造装置関連企業が主な会員の全国団体です。

その中でも今回紹介するのは「超音波工業株式会社」です。

超音波工業は、超音波を用いた独自の技術を主軸に日本で数少ない超音波技術全般を扱うメーカーです。

この記事では、超音波工業がどのようなメーカーで、どのような製品を取り扱っているか。

歴史や業績を交えて徹底解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むとわかること!

  • 超音波工業の企業情報
  • 超音波工業の歴史、業績
  • 超音波工業の働き方
  • 超音波工業の強み

超音波工業の特徴とは?事業内容や歴史について解説

ここでは会社の特徴や事業内容と歴史を解説します!

 

超音波工業とは?

超音波工業は、超音波の応用技術を製造開発している会社です。

社名 超音波工業株式会社(非上場)
設立時期 1956年5月
代表取締役 松原 史郎
主要事業 ・超音波ワイヤボンダ
・超音波洗浄装置
・超音波プラスチックウエルダ
・超音波金属接合機
・超音波計測器及び超音波応用機器の設計、製造、販売
資本金 1億円

本社所在地は東京都立川市。

歴史も長く、設立は1956年、2016年に設立から60周年を迎えました。

東証には上場しておりません。

 

超音波工業の基本情報

超音波工業の基本情報は以下の通り。

売上高~セグメント別売上高は「公式HP」、平均年収~初任給は「マイナビ2025」 を参照しています。

年商 46億円
経常利益 3.6億円
利益率 7.8%
平均年収 非公開
従業員数(単独) 187人
平均年齢 41.4歳
勤続年数 21.4年
残業時間 8.9時間
本社 東京(千代田区外神田)
勤務地 【本社】
東京
【営業職のみ】
大阪、愛知
初任給(学部卒/修士卒) 大学   月給:227,000円

大学院  月給:241,000円

超音波工業の歴史

「超音波工業の開発の歴史は、超音波技術の歴史である」といえます。

1954年に山﨑虎雄氏によって、東京都港区に超音波研究所が創立されたのが始まりです。

そして1956年に超音波工業が創立されました。

当時は、超音波加工機と洗浄機を開発していました。

その後、計測器である超音波レベル計、アルミ線の圧着などを行う超音波ワイヤダホンの開発などを行ってきました。

現在の売上比率は以下の通り。

  • 超音波ワイヤボンダ 47.2%
  • 超音波プラスチックウエルダ 9.5%
  • 超音波金属接合機 12.4%
  • 超音波洗浄機 4.6%
  • 超音波計測器 3.6%

ここで超音波ワイヤボンダは国内80%のシェアを占めています。

特に自動車や省エネ機器(ハイブリッドカーやエアコン等)では高い評価を受けています。

 

超音波ワイヤボンダの国内トップメーカー・超音波工業の主な製品ジャンル

超音波工業は以下の製品ラインナップを持っています。

ここでは、国内シェアが高い「超音波ワイヤボンダ」と「超音波金属接合機」について解説します。

 

超音波ワイヤボンダ

超音波工業の中でも一番高いシェアを持つのが「超音波ワイヤボンダ」です。

半導体デバイスの後工程、アッセンブリ装置として活躍するのがワイヤボンダです。

アルミ線を常温で瞬時に接合する超音波(110kHz , 120kHz)のユニットにより短時間で局所的な接合を可能にします。

 

超音波金属接合機

ワイヤボンダに加えて、アルミニウムや銅などの材料への接合する「超音波金属接合機」も提供しています。

強力な超音波振動により金属同士を接合することができ、異物混入や熱影響が極めて少ない方法として業界をリードしています。

 

超音波工業の強み

日本でも数少ない超音波技術の会社です。

ここでは2つ、「超音波の魅力」と「独自の技術力」について確認しましょう。

 

超音波工業の強み①:超音波の魅力

超音波工業の歴史そのものといえる「超音波技術」。

超音波は、人には聞こえない高い周波数領域の音です。

その音響エネルギーに着目し、金属の接合、プラスチックの溶着、各部品の細部の洗浄、距離・濃度の計測の技術を開発してきました。

アルミ線を瞬時に接合するほどの超音波を扱うメーカーとして、ワイヤボンダでは国内シェアトップです。

 

超音波工業の強み②:独自の技術力

超音波工業の強みは、独自の技術力でしょう。

ワイヤボンダでは、世界に先駆けて110kHz・120kHzの超音波発振ユニットを採用することで、短時間の加工を可能にしました。

超音波洗浄の分野では、フロン・エタンの問題から洗浄・乾燥方式が従来の方式から根本的に変化しました。

そういった時代の変化に対して、柔軟に対応できるのは超音波工業の強みです。

 

超音波工業の企業研究まとめ

超音波工業は2023年度も好調でした。

有価証券報告書などがないため、具体的にどの分野が伸びたかは不明です。

ですが、最も売上の割合のあるワイヤボンダは半導体向けに供給されています。

半導体市場の成長とともに成長することは間違いないでしょう。

就活をする上では、超音波技術のトップメーカーであることをお忘れなく。

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