企業解説

島津製作所とは?日本の産業用機械大手メーカー!強みと特徴、歴史を紹介

皆さん、日本解体新書へようこそ!

今回は「日本半導体製造装置協会 会員企業」の紹介シリーズです!

※日本半導体製造装置協会とは、半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽光発電(PV)製造装置関連企業が主な会員の全国団体です。

今回は、「島津製作所」について紹介です。

島津製作所は、分析機器や医療用画像診断機器、半導体製造装置向けのターボ分子ポンプで世界シェア首位級の日本メーカーです。

実は平均年収が高く、ライフワークバランスが良いことでも有名な会社なんですよ。

この記事では島津製作所がどのようなメーカーで、どのような製品を取り扱っているか。

歴史や業績を徹底解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むとわかること!

  • 島津製作所の企業情報
  • 島津製作所の歴史、業績
  • 島津製作所の働き方
  • 島津製作所の強み

 

島津製作所の特徴とは?事業内容や歴史について解説

ここでは会社の特徴や事業内容と歴史を解説します!

 

島津製作所とは?

島津製作所は、半導体デバイスの測定器等を主に取り扱う半導体製造装置メーカーです。

社名 株式会社島津製作所(証券コード:7701)
設立時期 1917年9月
代表取締役 上田 輝久
山本 靖則
主要事業 ・計測機器
・医用機器
・産業機器
・航空機器
資本金 266億4,800万円

本社所在地は、京都の西側、京都市中京区西ノ京です。

歴史も長く、設立は1917年、2017年に設立から100周年を迎えました。

東証に上場しており、東証プライム市場(証券コード:7701)。

 

島津製作所の基本情報

島津製作所の基本情報は以下の通り。

売上高~セグメント別売上高は「2023年度決算短信」、平均年収~初任給は「リクナビ2025」 を参照しています。

売上高 1,462億円
(前年比:2.5%)
営業利益 220億円
(前年比:-1.9%)
営業利益率 15%
セグメント別
:計測機器
959億円
セグメント別
:医用機器
216億円
セグメント別
:産業機器
184億円
セグメント別
:航空機器
85億円
平均年収 892万円
従業員数(単独) 3,587人
従業員数(連結) 14,219人
平均年齢 43.3歳
勤続年数 18.4年
残業時間 7.5時間
本社 京都市中京区西ノ京
勤務地 【工場・事業所】
京都市中京区西ノ京
京都市北区紫野西御所
神奈川県厚木市
神奈川県秦野市
滋賀県大津市
【研究開発拠点】
京都市中京区西ノ京
京都府相楽郡精華町
東京都千代田区神田錦町
初任給(学部卒/修士卒) 大学   月給:245,400円

大学院  月給:270,340円

 

島津製作所の歴史

島津製作所は、1875年に島津源蔵により設立されました。

設立当時は、理化学器械製造を行っていました。

1877年12月に国内初の軽気球を上げ、京都府民の科学思想を啓発など教育熱心な面もあったそうです。

日本初の装置も多くあります。

  • 1909年:医療用X線装置
  • 1934年:分光写真器
  • 1947年:電子顕微鏡
  • 1956年:ガスクロマトグラフ
  • 1995年:生体磁気計測装置

ノーベル化学賞も受賞しています。

2002年に田中耕一氏が「生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発」でノーベル化学賞を受賞。

高い科学力を常に維持してきた会社であることがわかりますね。

 

分析・計測機器の大手・島津製作所の主な製品ジャンル

島津製作所は 4 つの事業に分かれています。

その中でも売上高の多くを占めているのが「計測機器事業」です。

他には、血管撮影システムが代表的な「医用機器事業」、半導体製造で欠かせないターボ分子ポンプの「産業機器事業」、フライトコントロールシステムの「航空機器事業」もあります。

ここでは、「計測機器事業」・「産業機器事業」について簡単に解説します。

 

計測機器

島津製作所の社是は「科学技術で社会に貢献する」。

社是を中心に、ライフサイエンス・環境・半導体・マテリアル・学術研究分野で最先端の計測機器を製造しています。

食品分野では、農薬の残量計測など安全にかかわる部分の検査装置を提供。

インフラ分野では、道路や橋の疲労耐久試験用の検査装置の提供、モニタリングなどを行っています。

 

産業機器

半導体製造装置向けのターボ分子ポンプなどを開発、生産を行っています。

ターボ分子ポンプは、容器内を「真空」にする装置です。

半導体製造においては、空間内のダストがあることで製品の信頼度を大きく変えてしまいます。

そのため、「超高真空」と呼ばれる、10のマイナス7乗~8乗パスカルを実現するために島津製作所の技術が使われています。

 

島津製作所の強み 市場シェアや業績など

製品の品質の高さ・開発力の高さを備えていることはもちろんですが、島津製作所の強みは多くあります。

安定した経営基盤を支える幅広い事業範囲と研究開発力について注目してみましょう。

 

島津製作所の強み①:幅広い事業範囲

島津製作所で最も売り上げのあるセグメントが「計測機器事業」です。

計測機器は、製品の安全性、建物の老朽化の確認、医療分野での検査装置と幅広い分野で活躍しています。

需要と供給はサイクルを繰り返し、売れる時と売れない時が生じます。

しかし、島津製作所は幅広い分野で製品を販売しているため、安定した経営ができています。

 

島津製作所の強み②:研究開発力

島津製作所は、100年以上続く「モノづくり」の会社です。

日本初の製品を多く売り出しており、メイドインジャパンの高い信頼性を体現しているといえるでしょう。

また、研究開発では2002年にノーベル化学賞を受賞しているなど力を入れていることがわかります。

 

島津製作所の企業研究まとめ

島津製作所は2023年度も好調でした。

幅広い分野で活躍と存在感を示している島津製作所は、不況に強い会社といえます。

就活をする上では、世界トップシェアの検査装置メーカーであることをお忘れなく。

そして、高いシェアに支えられた、高い利益率、高い年収は優秀な人材をあつめており、今後に期待です。

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