皆さん、日本解体新書へようこそ！
今回は「日本半導体製造装置協会 会員企業」の紹介シリーズです！
※日本半導体製造装置協会とは、半導体、フラットパネルディスプレイ（FPD）、太陽光発電（PV）製造装置関連企業が主な会員の全国団体です。
今回は、真空技術を支える真空ポンプを作る「株式会社大阪真空機器製作所」について解説します。
大阪真空機器製作所は真空ポンプの製造・開発、真空システムの開発を行うメーカーです。
半導体製造では、数ナノメートル（10億分の1）単位で回路が書き込まれます。
その時に問題になるのが、ダストと呼ばれる埃や塵です。
問題を解決するには、装置内を真空状態することです。
大阪真空機器製作所は、装置内の気圧を下げる際に使われるターボ分子ポンプやドライ真空ポンプを製造・販売しています。
この記事では、大阪真空機器製作所がどのようなメーカーで、どのような製品を取り扱っているか。
歴史や業績を交えて徹底解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読むとわかること！
- 大阪真空機器製作所の企業情報
- 大阪真空機器製作所の歴史、業績
- 大阪真空機器製作所の働き方
- 大阪真空機器製作所の強み
Contents
大阪真空機器製作所の特徴とは？事業内容や歴史について解説
ここでは会社の特徴や事業内容と歴史を解説します！
大阪真空機器製作所とは？
大阪真空機器製作所は真空機器を専門に扱るメーカーです。
| 社名 | 株式会社大阪真空機器製作所（非上場） |
| 設立時期 | 1950年5月 |
| 代表取締役 | 笠岡 一之 |
| 事業内容 | ・ターボ分子ポンプ ・ドライ真空ポンプ ・ルーツ真空ポンプ ・油回転真空ポンプ ・液封式真空ポンプ ・エジェクタ、真空装置、真空システム、 |
| 資本金 | 3億4,806万円 |
本社所在地は名前の通り、大阪市中央区今橋です。
設立は1950年、2020年に設立から70周年を迎えました。
東証には非上場です。
大阪真空機器製作所の基本情報
大阪真空機器製作所の基本情報は以下の通り。
売上高～セグメント別売上高は「公式HP」、平均年収～初任給は「マイナビ2025」 を参照しています。
| 売上高 | 98.6億円 |
| 営業利益 | 3.7億円 |
| 営業利益率 | 3.8% |
| 平均年収 | 非公開 |
| 従業員数（単独） | 187人 |
| 平均年齢 | 40.8歳 |
| 勤続年数 | 16.1年 |
| 残業時間 | 17時間 |
| 本社 | 大阪市中央区今橋 |
| 勤務地 | 【営業所】 大阪市中央区今橋 東京都中央区銀座 名古屋市中区丸の内 【工場】 三重県名張市 大阪府堺市 |
| 初任給（学部卒/修士卒） | 大学院卒：230,400円 学部卒：215,300円 |
大阪真空機器製作所の歴史
大阪真空機器製作所は1950年に、大阪市にて設立されました。
設立当時から油回転真空ポンプの生産を行っていました。
そのあとは、日本初の大容量溶鋼脱ガス装置用4段ブースター式6段エジェクタを完成。
1971年には国産初のターボ分子ポンプを販売。
1983年には世界初の複合分子ポンプを販売するなど躍進していきました。
現在も、直結型油回転真空ポンプやドライ真空ポンプを扱っています。
真空機器専業のポンプメーカー・大阪真空機器製作所の主な製品ジャンル
大阪真空機器製作所は 「真空ポンプ」と「真空機器」の２つの事業を持ちます。
ここでは、その2つについて解説していきます。
真空ポンプ
大阪真空機器製作所は真空技術を活用した機械を多く提供しています。
特にポンプは、機械式、溜め込み式、噴射式など多くの種類があり、以下の5種類が紹介されています。
- ターボ分子ポンプ
- ドライ真空ポンプ
- ルーツ真空ポンプ
- 油回転真空ポンプ
- 液封式真空ポンプ
生成物、腐食、異物混入、温度上昇、残留ガスの5つの天敵に対して最適な製品を提供しています。
真空機器
ターボ分子ポンプをコアした大阪真空の技術は、理化学や産業分野での装置へ広がっています。
半導体や液晶パネルの製造ではユーザのニーズに合わせた製品づくりを行っています。
-
スパッタリング装置
-
蒸着装置
-
真空排気装置
-
薄膜装置
-
FPD製造
-
真空環境試験装置
大阪真空機器製作所の強み
大阪真空機器製作所の強みは「真空技術」と「商品の提案力」です。
ここでは、その２つの強みについて解説していきます。
大阪真空機器製作所の強み①：真空技術
大阪真空機器製作所の主力製品であるターボ分子ポンプは、50年以上の歴史を持つ商品です。
産業が大きく変革する時代において、「真空専業メーカー」として事業を行っているのは、信頼性があるからです。
これらを支える技術は、「超高真空」「高速回転」「流体」「軸制御」など高度な機械工学を有ため参入障壁もある程度たかいと言えます。
これからの産業において必要となる真空技術を支えていることは、大阪真空機器製作所の強みでしょう。
大阪真空機器製作所の強み②：商品の提案力
真空専業メーカーである大阪真空機器製作所は、ターボ分子ポンプを中心に幅広い範囲の真空装置を扱っています。
お客様の使用条件に合わせて低真空から超高真空、吸入気体の種類やガスの排気速度などを最適化することができます。
またポンプに加えて、真空システムの構築も行っています。
ターボ分子ポンプと油回転真空ポンプを組み合わせることでコンパクトにするなどのユーザーの要求にこたえる幅の広さは大阪真空機器製作所の強みといえるでしょう。
大阪真空機器製作所の企業研究まとめ
大阪真空機器製作所の2023年度の売上は好調でした。
半導体をはじめとする高度な産業が続く限り、真空技術は不滅でしょう。
就活をする上では、大阪真空機器製作所は「真空技術を支える真空機器の専業メーカー」であることをお忘れなく。