皆さん、日本解体新書へようこそ!
今回は「日本半導体製造装置協会 会員企業」の紹介シリーズです!
※日本半導体製造装置協会とは、半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽光発電(PV)製造装置関連企業が主な会員の全国団体です。
今回は、「日本貨物航空」について紹介です。
日本貨物航空は、アジア、欧米の15都市に定期便を持つ「日本郵船」の空運部門です。
ちなみに日本郵船は、三菱グループの中核企業で、実は日本1位、世界でも有数の海運会社なんですよ。
この記事では、日本貨物航空がどのようなメーカーで、どのような製品を取り扱っているか。
歴史や業績を交えて徹底解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読むとわかること!
- 日本貨物航空の企業情報
- 日本貨物航空の歴史、業績
- 日本貨物航空の働き方
- 日本貨物航空の強み
Contents
日本貨物航空の特徴とは?事業内容や歴史について解説
ここでは会社の特徴や事業内容と歴史を解説します!
日本貨物航空とは?
日本貨物航空は、千葉県成田市に本社をもつ、日本で唯一の国際航空貨物専門航空会社です。
社名 | 日本貨物航空株式会社 (親会社:日本郵船 証券コード:9101) |
設立時期 | 1971年3月 |
代表取締役 | 本間 啓之 |
事業内容 | ・定期航空運送事業 ・不定期航空運送事業 ・航空機使用事業 |
資本金 | 100億円 |
設立は1978年、2018年には創立40周年を迎える企業になります。
非上場企業ですが、親会社である「日本郵船」は東京証券取引所 プライム市場に上場しています。
日本貨物航空の基本情報
日本貨物航空の基本情報は以下の通り。
売上高~セグメント別売上高は「公式HP」、平均年収~初任給は「マイナビ2025」 を参照しています。
売上高 | 1,613億円 (前年比:-26.1%) |
営業利益 | 617億円 (前年比:0%) |
営業利益率 | 38% |
平均年収 | 非公開 |
従業員数(単独) | 941名 |
平均年齢 | 40.8歳 |
勤続年数 | 11.7年 |
残業時間 | 7.2時間 |
本社 | 千葉県成田市 |
勤務地 | 【本社】 千葉県成田市成田国際空港内 【事業所】 東京都港区浜松町 |
初任給 | 223,000円 ※マイナビでは大卒・院卒の区別なし |
日本貨物航空の歴史
日本貨物航空の歴史は、設立以前から始まります。
1958年に日本郵船、旧大阪商船、旧三井船舶(※両社とも商船三井)と日本航空(JAL)の協力のもと「日本貨物航空(株)」の設立の方針を固めました。
しかし、当時は国際貨物専門の航空会社がアメリカにも存在していないような時代であったそうです。
その後、高度経済成長や運輸省の意向、成田空港の開業などなどが重なり、
1978年に全日本空輸(ANA)・日本郵船(NYK)・商船三井・川汽・山汽の5社の共同出資で「日本貨物航空(株)」が設立されました。
1985年には、日米の乗り入れ制限など外交問題が緊迫する中、初号機を成田が着陸を果たしました。
その後も、上海、シンガポール、サンフランシスコ、ロサンゼルスなど主要都市に乗り入れを開始。
現在では都市と都市を結ぶ「国際航空貨物専門の航空会社」として成長しました。
また、設立当時の複数社による共同出資の形は、
- 2005年 日本郵船が ANA 所有の株式を取得して、日本郵船の連結子会社
- 2023年 ANA が日本郵船から日本貨物航空の全株取得を発表
ANA による全株取得は、国内外の当局による審査に時間を要しているようで、2024年現在はまだ日本郵船グループのままです。
日本郵船の国際航空貨物専門の航空会社・日本貨物航空の主な製品ジャンル
日本貨物航空は以下の 3 つの事業に分かれています。
- 定期航空運送事業
- 不定期航空運送事業
- 航空機使用事業
その中でも主要なビジネスである「定期航空輸送」について解説します。
定期航空輸送
日本貨物航空の定期航空輸送は、NCAでは、アジア、アメリカ、ヨーロッパへの展開されています。
東京(NTR)を中心に、以下の都市と路線ネットワークを結んでいます。
下の表のなかで※はコードシェア運航のみの路線です。
アメリカ
- アンカレッジ(ANC)
- ロサンゼルス(LAX)
- ダラス・フォートワース(DFW)
- シカゴ(ORD)
- ニューヨーク(JFK)
アジア
- 上海(PVG)
- 台北(TPE)
- 香港(HKG)
- バンコク(BKK)
- シンガポール(SIN)
ヨーロッパ
- アムステルダム(AMS)
- ルクセンブルク(LUX)※
- ミラノ(MXP)
- バグ―(GYD)※
※コードシェア運航
2社以上の航空会社で共同運航している便のことです。
1つの便に対して、A社では123便、B社では345便と便名が付与されています。
日本貨物航空の強み
日本貨物航空の強みは「貨物専門の航空会社」、「大型貨物専門航空機」です。
ここでは、その 2つの強みについて解説していきます。
日本貨物航空の強み①:貨物専門の航空会社
国際航空貨物業界で生き残ってきた点こそが日本貨物航空の強みです。
国際問題のすべてに影響を受けるのが国際航空貨物業界です。
円高円安や石油価格の高騰、国内外の景気など様々な要因に振り回されます。
そんな中でもアジアをはじめ、欧州や米国の15都市と提携して、貨物運送を行ってきたことは日本貨物航空の強みといえるでしょう。
日本貨物航空の強み②:大型貨物専用航空機
日本貨物航空は一般航空貨物を輸送する貨物専門航空会社として世界有数の企業です。
最新鋭の航空機「ボーイング747-8F」機を計 8 機保有しており、輸送量は高く、環境影響はすくないことが魅力です。
運ぶものは多種にわたることも特徴の一つです。
パソコン、携帯電話、生鮮品などの日用品から精密機器、美術品、競走馬までお届けしています。
多くの航空機を用いて、様々品目を世界中に届けている点んは日本貨物航空の強みといえるでしょう。
日本貨物航空の企業研究まとめ
日本貨物航空は、2023年度はやや軟調でした。
運送業はつきものですが、整備のコストなどで利益が圧迫されたようです。
また、ANAによる買収は四度目の延長となっており、不透明感も否めません。
ですが、航空貨物を必要とする分野は多岐にわたります。
半導体製造装置では、迅速にユーザーのもとへ届くことが求められますし、競走馬もストレスがないように運ぶ必要があります。
就活をする上では、日本貨物航空は世界トップクラスで日本唯一の「国際航空貨物専門航空会社」であることをお忘れなく。