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JX 金属とは?非鉄金属業界のリーディングカンパニー!強みと特徴、歴史を紹介

皆さん、日本解体新書へようこそ!

今回は「日本半導体製造装置協会 会員企業」の紹介シリーズです!

※日本半導体製造装置協会とは、半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽光発電(PV)製造装置関連企業が主な会員の全国団体です。

今回は、産業の安全を支える「JX金属株式会社」について解説します。

JX金属は、銅・レアメタル・貴金属などの非鉄金属資源と先端素材の世界シェアトップクラスの企業です。

特に、半導体用ターゲットは世界シェア 60% 、圧延銅箔 は世界シェア 80% です。

この記事では、JX金属がどのようなメーカーで、どのような製品を取り扱っているか。

歴史や業績を交えて徹底解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むとわかること!

  • JX金属の企業情報
  • JX金属の歴史、業績
  • JX金属の働き方
  • JX金属の強み

 

JX金属の特徴とは?事業内容や歴史について解説

ここでは会社の特徴や事業内容と歴史を解説します!

 

JX金属とは?

JX金属は、親会社にENEOS HD を持つ、銅を中心とする非鉄金属製品メーカーです。

社名 JX金属株式会社(親会社 ENEOS HD 証券コード:5020)
創業時期 1905年
代表取締役 林 陽一
主要事業 ・薄膜材料事業
・タンタル・ニオブ事業
・機能材料事業
・金属・リサイクル
・事業資源事業
資本金 750億円

本社所在地は東京都港区虎ノ門。

創業は1905年、100年以上の歴史のある会社です。

東証には非上場ですが、親会社であるENEOS HDは上場しています。

 

JX金属の基本情報

JX金属の基本情報は以下の通り。

売上高~セグメント別売上高は「公式HP」、平均年収~初任給は「リクナビ2025」 を参照しています。

売上高 1兆5131億円
営業利益 811億円
営業利益率 5.3%
平均年収 非公開
従業員数(単独) 3,215人
平均年齢 40.8歳
勤続年数 14.5年
残業時間 20.6時間
本社 東京都港区虎ノ門
勤務地 【事業所】
茨城県日立市
【工場】
茨城県北茨城市
神奈川県高座郡寒川町
【精錬所】
大分県大分市
初任給(学部卒/修士卒) 大学   月給:263,100円

大学院  月給:291,200円

 

JX金属の歴史

JX金属の歴史の始まりは 1905年まで遡ります。

久原房之助氏により日立鉱山(茨城県)が開業されたのが始まりです。

その後は、

1914年 久原鉱山(茨城県日立)

1916年 佐賀関精錬所(大分県)

1949年 烏山試験所(東京都)

など戦前、戦後にかけて多くの施設をオープンさせました。

現在でもチリのロス・ペランブレス銅鉱山で生産を行うなど資源開発を続けています。

銅・鉛・亜鉛などのベースメタル、金や銀などの「貴金属」とリチウムやチタン、ニッケルなどの「レアメタル」をインフラ、自動車、電子機器など身の回りに欠かせない素材を供給しています。

 

非鉄金属業界のリーディングカンパニー・JX金属の主な製品ジャンル

JX金属は資源・製錬から電子材料の製造・販売まで、使用済み機器からのリサイクルまでを行っており、 3 つのセグメントに分かれています。

  • 半導体材料セグメント
  • 情報通信材料セグメント
  • 基礎材料セグメント

その中でも世界シェアの高い「半導体材料セグメント」と「情報通信材料セグメント」について解説します。

 

半導体材料セグメント

JX金属の半導体材料セグメントは、

  • 薄膜材料事業
  • タンタル・ニオブ事業

の二つに分かれています。

薄膜材料事業は、世界シェア60%のスパッタリングターゲットや表面処理剤などがあります。

JX金属は世界トップレベルの高純度化技術を有しており、純度6N(99.9999%以上)のCuターゲットは多くの半導体配線のほか気もスパッタ装置などでも活躍しています。

もう一つのタンタル・ニオブ事業は、2018年に買収したドイツ・TANIOBIS社であり、タンタル・ニオブの世界的な供給会社でもあります。

コンデンサー、半導体材料、SAWデバイス向けとして粉末、添加剤の形で提供を行っています。

ここで、SAWデバイスとは、Surface Acoustic Wave(弾性表面波)を利用したデバイスで、高周波のフィルタなどを行うものです。

 

情報通信材料セグメント

JX金属の情報通信材料デバイスは、

  • 機能材料事業

の一つで構成されています。

長年培ってきた技術である「金属加工」をはじめ、世界シェア80%を誇る「圧延銅箔」や合金品などを扱っています。

圧延銅箔は、微細基盤向けや曲げ可能なフレキシブル基盤向けなど用途に合わせて様々ラインアップ。

上のようなニーズに合わせて供給する世界シェアトップの企業です。

 

JX金属の強み

JX金属の強みは以下の5つと示されています。

  • 多岐にわたる事業領域
  • 歴史
  • 国内・国外拠点
  • 製品・技術力
  • 新規事業・技術開拓

ここでは、多岐にわたる事業領域と製品・技術力の2つの強みについて解説していきます。

 

JX金属の強み①:多岐にわたる事業領域

JX金属は、IoT・AIなど進化に欠かせないメーカーです。

半導体を含む先端材料、電子機器のリサイクル、レアメタルの生産をグローバルに行っています。

基礎材料の分野では銅などの資源を供給。

情報通信材料の分野ではコネクターなどに使われるりん青銅、コルソン合金、チタン銅などを供給。

半導体材料の分野ではコンデンサー・半導体材料・SAWデバイス向けのタンタル・ニオブを供給しています。

 

JX金属の強み②:製品・技術力

JX金属は世界でも高シェアを誇る製品を数多く製造販売しています。

  • フレキシブル回路基板(FPC)用 圧延銅箔:世界シェア 約 80 %
  • 半導体用スパッタリングターゲット:世界シェア 約 60 %
  • 電子材料向け高純度タンタル粉:世界シェア No. 1
  • リサイクル由来金回収量:年間 6 トン

JX金属が世界の産業を支えている証ですね。

これからも圧倒的な技術力で、世界の産業を支えていただきたいです。

 

JX金属の企業研究まとめ

JX金属は2023年度は好調でした。

半導体市場は軟調でしたが、多岐にわたる事業のおかげで業績は好調になっていました。

就活をする上では、「非鉄金属業界のリーディングカンパニー」であることをお忘れなく。

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