皆さん、日本解体新書へようこそ!
今回は「日本半導体製造装置協会 会員企業」の紹介シリーズです!
※日本半導体製造装置協会とは、半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽光発電(PV)製造装置関連企業が主な会員の全国団体です。
今回は、「岩谷産業」について紹介です。
岩谷産業は、産業・家庭用ガス専門に扱う商社で、LPガス国内首位と業界内でも存在感があります。
この記事では、岩谷産業がどのようなメーカーで、どのような製品を取り扱っているか。
歴史や業績を交えて徹底解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
この記事を読むとわかること!
- 岩谷産業の企業情報
- 岩谷産業の歴史、業績
- 岩谷産業の働き方
- 岩谷産業の強み
Contents
岩谷産業の特徴とは?事業内容や歴史について解説
ここでは会社の特徴や事業内容と歴史を解説します!
岩谷産業とは?
岩谷産業は大阪府大阪市中央区に本社をもつ、産業・家庭用ガス専門商社です。
社名 | 岩谷産業株式会社 (証券コード:8088) |
設立時期 | 1945年2月 |
代表取締役 | 牧野明次 |
事業内容 | ・総合エネルギー事業 (LPガス、カセットこんろ) ・産業ガス事業 (水素など) ・機械 ・マテリアル |
資本金 | 350億9600万円 |
設立は1945年、創業1930年の総合エネルギー会社です。
また、東京証券取引所 プライム市場に上場しています。
岩谷産業の基本情報
岩谷産業の基本情報は以下の通り。
売上高~セグメント別売上高は「有価証券報告書」、平均年収~初任給は「マイナビ2025」 を参照しています。
またセグメントとは、事業区分のことで、それぞれの事業の売上と割合を占めています。
売上高 | 8,478億円 (前年比:-6.4%) |
営業利益 | 506億円 (前年比:26.5%) |
営業利益率 | 5.84% |
セグメント別: 総合エネルギー |
3,615億円 (40.8%) |
セグメント別: 産業ガス・機械 |
2,674億円 (30.2%) |
セグメント別: マテリアル |
559億円 (22.6%) |
平均年収 | 970万円 |
従業員数(単独) | 1,321名 |
従業員数(連結) | 11,332名 |
平均年齢 | 39.6歳 |
勤続年数 | 15.5年 |
残業時間 | 13.7時間 |
本社 | 大阪府大阪市中央区本町 |
勤務地 | 【本社】 大阪府大阪市中央区本町 東京都港区西新橋 【研究所】 兵庫県尼崎市次屋 滋賀県彦根市新海浜 【支店】 国内48ヵ所 |
初任給(学部卒/修士卒) | 大学院卒:305,000円
学部卒:275,000円 |
岩谷産業の歴史
1930年に 岩谷直治氏の「岩谷直治商店」を源流に持ちます。
当時は酸素・溶接棒・カーバイドを販売する企業として発足しました。
1941年に水素を取り扱うようになりました。
1945年に現在の「岩谷産業(株)」を設立。
その後、合成樹脂を扱うマテリアル事業を発足しました。
1953年には日本初の家庭用LPG「マルヰプロパン」を発売。
これは1964年の東京オリンピックの聖火に供給され、家庭にはカセットコンロとして普及していきました。
1975年には(株)コールド・エアー。プロダクトを設立し、産業ガス事業にも乗り出していきました。
現在は、LPG(液化天然ガス)分野では日本トップシェアの総合エネルギー企業に成長。
水素エネルギーの普及に取り組み、水素ステーションの設備やセルフ化など環境問題にも取り組んでいます。
日本トップクラスの産業・家庭用ガスの専門商社・岩谷産業の主な製品ジャンル
岩谷産業は以下の 3 つの事業に分かれています。
- 総合エネルギー
- 産業ガス、機械
- マテリアル
その中でも売上高の多くを占めている「総合エネルギー」と「産業ガス、機械」について解説します。
総合エネルギー
エネルギー事業はLPガス・LNG、都市ガスを供給する事業です。
ライフラインに直結するビシネスであり、安定した収益得られている事業でもあります。
- 民生用LPガス
- 産業用LPガス・LNG
- LPG供給設備
- カセットこんろ
- 蒸気ボイラ
- 業務用給湯器・温水ボイラ
- ガスヒートポンプ
- コージェネレーション
産業ガス
イワタニが培ってきたコアの技術をベースにした事業です。
酸素、窒素、アルゴンは、鉄鋼、溶接、半導体、食品、医療など多様な分野で活躍しています。
特に水素では国内 No.1 であり、圧縮水素および液化水素では国内トップ、液化水素では日本唯一のメーカーでもあります。
- 水素
- 酸素
- 窒素
- アルゴン
- ヘリウム
- 炭酸ガス
- 溶断ガス
- 混合・半導体・医療ガス
- ガス設備/水素ステーション・供給設備
岩谷産業の強み
岩谷産業の強みは「商社としての強み」、「エネルギー企業としての強み」、「メーカーとしての強み」です。
ここでは、その3つの強みについて解説していきます。
岩谷産業の強み①:商社としての強み
岩谷産業は、商社としてユーザーに必要とされる素材の発掘と供給を行っています。
特に日本・アジアに向けて産業ガス、精密電子部材、高機能材料を供給。
商材は、次世代自動車向けの二次電池材料、バイオマス燃料、環境配慮型樹脂などを扱っています。
その供給元として、オーストラリアの資源開発、諸国の資源メジャーと関係を構築しており、
レアメタル資源「ミネラルサンド」の取り扱い量としても日本トップです。
岩谷産業の強み②:エネルギー企業としての強み
岩谷産業は、エネルギー資源を「輸入から家庭まで」の安定的に供給しています。
家庭用ガスでは、LPガス・LNG、都市ガス。
産業用ガスでは、水素、酸素・窒素を供給しています。
輸送、貯蔵、供給までを一貫して行っている岩谷産業は、日本のエネルギー企業として業界を引っ張っていく企業といえるでしょう。
今後もエネルギー源しての「水素」も注目されており、今後も期待が高まります。
岩谷産業の強み③:メーカーとしての強み
岩谷産業は、総合エネルギー事業を軸に多角事業を行っています。
機械事業は、溶接・溶断・産業用ロボットや電子部品製造装置、半導体製造装置、環境機器、工作機械、粉末成型プレスなどを使っています。
半導体製造装置では、エッジング・成膜装置をはじめ 16 種類の装置を扱っています。
1977年に安川電機との代理店契約を皮切りに、溶接ロボットの販売を開始。
長年にわたり蓄積した溶接技術・ノウハウと商社機能を併せ持った岩谷産業は、これからも長く成長していくでしょう。
岩谷産業の企業研究まとめ
岩谷産業は2023年度も好調でした。
去年度もLPガスの顧客は拡大、空気分離ガスも好調に推移しています。
就活をする上では、岩谷産業は日本トップクラスの「産業・家庭用ガスの専門商社 」であることをお忘れなく。