企業解説

ウシオ電機とは?世界トップの産業ランプメーカーの強みと特徴、歴史を紹介

皆さん、日本解体新書へようこそ!

今回は「日本半導体製造装置協会 会員企業」の紹介シリーズです!

※日本半導体製造装置協会とは、半導体、フラットパネルディスプレイ(FPD)、太陽光発電(PV)製造装置関連企業が主な会員の全国団体です。

今回は、「ウシオ電機」について紹介です。

ウシオ電機は、光源機器の世界首位のメーカーです。

光源は多岐にわたり、紫外線、EUV・エキシマランプなどの半導体製造に欠かせない光源や映画の写映機用のランプまで製造しています。

この記事では、ウシオ電機がどのようなメーカーで、どのような製品を取り扱っているか。

歴史や業績を交えて徹底解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読むとわかること!

  • ウシオ電機の企業情報
  • ウシオ電機の歴史、業績
  • ウシオ電機の働き方
  • ウシオ電機の強み

 

ウシオ電機の特徴とは?事業内容や歴史について解説

ここでは会社の特徴や事業内容と歴史を解説します!

 

ウシオ電機とは?

アルバックは、世界トップクラスの産業用ランプメーカです。

社名 ウシオ電機株式会社(証券コード:6925)
設立時期 1964年3月
代表取締役 朝日 崇文
主要事業 ・光応用製品事業
・産業機械
資本金 168億4,740万円

本社所在地は都内の一等地、東京都千代田区。

歴史も長く、設立は1964年、2024年に設立から60周年を迎えました。

東証に上場しており、東証プライム市場(証券コード:6925)。

 

ウシオ電機の基本情報

ウシオ電機の基本情報は以下の通り。

売上高~セグメント別売上高は「2023年度決算短信」、平均年収~初任給は「リクナビ2025」 を参照しています。

売上高 1,794億円
(前年比:2.5%)
営業利益 129億円
(前年比:-18.2%)
営業利益率 7.2%
セグメント別:Industrial Process 821億円
(45.8%)
セグメント別:Visual Imaging 805億円
(44.9%)
セグメント別:Photonics Solution 102億円
(5.7%)
セグメント別:Life Science 52億円
(0.7%)
平均年収 766万円
従業員数(単独) 1,713人
従業員数(連結) 5,442人
平均年齢 44.5歳
勤続年数 16.6年
残業時間 14.5時間
本社 東京
勤務地 【本社】
東京都千代田区
【事業所】
兵庫県姫路市
横浜市青葉区
静岡県御殿場市
京都府京都市南区【支店】
大阪市淀川区
初任給(学部卒/修士卒) 大学  :227,000円

大学院 :251,000円

 

ウシオ電機の歴史

ウシオ電機の歴史は創業前から始まります。

1916年(創業から36年前)に現在の関西電力・中国電力の電球製造部門が独立して姫路電球(株)となったが始まりです。

その後、1962年にウシオ工業(株)の産業光源製造部門が独立し、ウシオ電機となりました。

創業当時は「照明用クセノンショートアークランプ(大型デパートの広告照明)」の販売や日本初の「ハロゲンランプ」の開発などを成功させました。

現在では、半導体露光用光源、液晶製造用ランプ、ICパッケージ基板向け露光装置、液晶パネル貼り合わせ装置、パネル光洗浄装置、映画プロジェクタ用ランプ、光配向装置は世界1位のシェアを誇る企業です。

半導体製造プロセスから映画館、バイオまで幅広い分野で「未来は光で面白くなる」を体現している会社といえるでしょう。

 

世界トップの産業ランプメーカー・ウシオ電機の主な製品ジャンル

ウシオ電機は、IP(インダストリアルプロセス)、VI(ビジュアルイメージング)、LS(ライフサイエンス)、PHS(フォトニクスソリューション)の4つのセグメントがあります。

ここでは2つで売り上げの90%を占める IP と VI について解説します。

 

インダストリアルプロセス

インダストリアルプロセスは、半導体、フラットパネル、精密機器、電子部品などの産業分野を支える製品を作っています。

具体的には、以下のようになっています。

光源:露光用ランプ、OA用ランプ、光学機器用ランプ 他
装置:露光装置、キュア装置、EUVマスク検査用光源、保守メンテナンスサービス他

特に短波長(UV,EUV)は技術力が高く、ウシオ電機の今後も主軸となるでしょう。

 

ビジュアルイメージング

ビジュアルイメージングは、主に商業施設、オフィスやスタジオ照明などに用いられる製品を作っています。

具体的には、以下のようになっています。

光源:シネマ用ランプ、データプロジェクター用ランプ他
装置:デジタルシネマプロジェクター、一般映像向けプロジェクター、映像関連機器、保守メンテナンスサービス他

映画プロジェクタ用ランプ、光配向装置は世界1位のシェアを誇ります。

 

ウシオ電機の強み

製品の品質の高さ・開発力の高さを備えていることはもちろんですが、ウシオ電機の強みは多くあります。

「光」をあやつる力、「光」で解決する力、「光」を保つ力の3つに注目してみましょう。

 

ウシオ電機の強み①:「光」をあやつる力

ウシオ電機は、創業当時の 光=照らすもの の常識を破り、光をエネルギーとして扱うことを行ってきました。

光源開発だけでなく、装置や周辺機器まで開発し、ユーザーに最適な形で「光」を届けることに長けています。

以下は今までウシオ電機が培ってきたコア技術です。

  • 光源製造
  • 電源開発
  • 装置化・精密制御
  • 微細加工
  • 分析・シミュレーション

今後も「光の可能性」を追求することで、「光」をあやつり、新たな技術や製品を生み出し続けていくでしょう。

 

ウシオ電機の強み②:「光」で解決する力

ウシオ電機は、光源の開発にとどまらず、装置開発にも力を入れています。

装置の開発を行うことで、装置を直接納入でき、ユーザーと密に接することができます。

その結果、ユーザの課題解決から将来のニーズを把握し、付加価値の高い技術開発につながります。

「光」で解決する力はウシオ電機の根幹ともいえる「研究開発」の力に直結しているといえるでしょう。

 

ウシオ電機の強み③:「光」を保つ力

「光」で解決する力にもつながりますが、ユーザーへのサポート能力もウシオ電機の強みです。

製品を納入するだけでウシオ電機の仕事は終わりません。

最適な形で安定的かつ持続的に稼働し続けられるよう、アフターサポートも常に強化していっています。

信頼関係を築き、課題を迅速に解決することで、ウシオ電機の成長は成り立っているのは強みでしょう。

 

ウシオ電機の企業研究まとめ

ウシオ電機は2023年度は少し低迷しました。

シネマ向け装置などは需要が堅調だったようですが、露光装置の設備投資の需要が回復しきらなかったようです。

半導体にはサイクルがあるため、好調と低迷を繰り返してしまうのは定めとも言えるでしょう

就活をする上では、世界トップシェアの光源メーカーであることをお忘れなく。

-企業解説